「繰り返し」と「繰返し」はどちらを書く?使い分けと表記ルール

表記・送り仮名

自分で一般的な文章を書くなら、「繰り返し」と書くのが基本です。「繰返し」という表記も見られますが、公用文で必ず「繰返し」とするルールがあるわけではありません。

たとえば、

同じ操作を繰り返し行います。
繰り返し確認してください。

のように書けば自然です。

「繰返し」を使う場合は、その文書や組織で採用されている表記かどうかを確認するとよいでしょう。

「繰り返し」と「繰返し」の基本ルール

文化庁の「送り仮名の付け方」では、複合語は原則として、それぞれの語の送り仮名の付け方に従って書きます。

「繰り返し」は「繰る」と「返す」から成る複合語なので、一般的な文章では送り仮名を付けた「繰り返し」が分かりやすい表記です。

「繰り返し」は一般文で使いやすい

普通の文章なら、

同じ作業を繰り返し行います。

繰り返しの操作は必要ありません。

内容を繰り返し確認してください。

のように書けます。

特別な表記指定がなければ、「繰り返し」を選んでおけば迷いにくいでしょう。

「繰返し」は使われることもある

「繰返し」という送り仮名を省いた表記も、実際の文書では見られます。

ただし、文化庁の公用文で送り仮名を省く語の一覧には、「繰返し」は挙げられていません。

そのため、

公用文だから「繰返し」

と一律に決めるのは適切ではありません。

文書や組織で「繰返し」と定められている場合は、その表記に従います。

場面別ではどちらを書く?

一般的な文章・メールでは「繰り返し」

自分で表記を決められる文章なら、

繰り返し

を使うと分かりやすくなります。

たとえば、

同じ説明を繰り返し書く必要はありません。

エラーが出る場合は操作を繰り返してください。

繰り返しになりますが、期限は5月10日です。

のような形です。

既定の表記が「繰返し」ならその形に従う

社内文書、業務マニュアル、システム上の項目名などで、

繰返し

に統一されている場合は、その表記をそのまま使います。

本文だけ自分の判断で、

繰り返し

に変更すると、かえって表記揺れになることがあります。

公用文ではどちらを書く?

ここは特に注意が必要です。

文化庁の「公用文における漢字使用等について」では、送り仮名を省いて用いる複合語が具体的に列挙されています。

たとえば、

切替え
貸出し
立会い
取決め
取下げ
取戻し

などです。

一方で、「繰返し」はこの一覧に含まれていません。

したがって、

公用文では「繰返し」が正式

とはいえません。

公用文について説明する場合も、「繰り返し」を基本に考え、所属機関の用字用語集などで別の指定がある場合にその表記へ合わせるのが安全です。

動詞ではどう書く?

動詞は「繰り返す」

動詞として使う場合は、

同じ作業を繰り返す。

説明を繰り返します。

と書きます。

文化庁の「送り仮名の付け方」では、複合語も原則として構成する語の送り仮名に従って書く考え方が示されています。

「繰返す」に統一する必要はない

名詞で「繰返し」という表記が使われている文書でも、

繰返す

まで自動的に送り仮名を省くとは限りません。

名詞と動詞は分けて確認した方がよいでしょう。

表記を決めるときの注意点

公用文の省略語一覧と混同しない

「繰返し」は、文化庁が公用文で送り仮名を省く語として列挙している形ではありません。

「繰上げ」「繰越し」などと見た目が似ているため、同じ扱いだと思い込みやすい点に注意が必要です。

同じ文書では表記をそろえる

同じ意味で、

繰り返し確認する
繰返し作業する

と混在すると、表記揺れに見えます。

自分で表記を決めるなら「繰り返し」にそろえると分かりやすいでしょう。

名称・既定表記は変更しない

システム名や項目名などが、

繰返し設定

と決められている場合は、その名称どおりに書きます。

本文では「繰り返し」を使い、名称だけ「繰返し」とすることもあります。

迷ったときの判断基準

書く場面表記の目安
普通の文章繰り返し
メール本文繰り返し
Web記事・説明文繰り返し
公用文「繰返し」が指定語とは限らない
組織の指定表記指定に従う
名称・項目名正式表記に従う
動詞繰り返す

迷ったら「繰り返し」と書くのが分かりやすい形です。「繰返し」を使う場合は、公用文だからという理由ではなく、その文書や名称で採用されている表記かどうかを確認します。

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