「備え付け」と「備付け」はどちらを書く?使い分けと表記ルール

表記・送り仮名

一般的な文章なら「備え付け」と書くと分かりやすく、公用文の表記基準では「備付け」とします。

たとえば、普通の文章なら、

室内の備え付け設備をご利用ください。

公用文の表記なら、

備付け

です。

つまり、一般向けの文章なのか、公用文の表記基準に従う文書なのかで使い分けます。

「備え付け」と「備付け」の基本ルール

「備え付け」は、「備え付ける」の名詞形として送り仮名を付けた形です。

一方、公用文では、活用のない複合語のうち、読み間違えるおそれのないものについて送り仮名を省く語があります。

その一つが、

備付け

です。

文化庁の公用文基準でも「備付け」が対象語として明記されています。

「備え付け」は一般的な文章で使いやすい

普通の文章では、

備え付けの家具
備え付けの設備
備え付けの用紙

のように書くと分かりやすくなります。

たとえば、

部屋には備え付けの机があります。

備え付けの申込書をご利用ください。

備え付け設備の使用方法をご確認ください。

のように書けます。

メールや一般向けの記事など、自分で表記を決められる文章では「備え付け」を使いやすいでしょう。

「備付け」は公用文で使われる表記

公用文の送り仮名の基準では、

備付け

が送り仮名を省く語として明記されています。

つまり、

備え付け → 備付け

と、途中の「え」を省く形です。

これは単なる略記ではなく、公用文上の表記として示されたものです。

場面別ではどちらを書く?

一般的な文章・メールでは「備え付け」

自分で普通の文章を書くなら、

備え付け

とすると読みやすくなります。

たとえば、

備え付けの備品をご使用ください。

各部屋に備え付けの机があります。

備え付け設備についてご案内します。

のように書けます。

公用文では「備付け」

公用文の表記基準に従う場合は、

備付け

とします。

文化庁の基準では、「備付け」は送り仮名を省く186語の一つに含まれています。

そのため、

書類の備付け
設備の備付け

のような表記が公用文で使われます。

動詞ではどう書く?

動詞は「備え付ける」

動詞として使う場合は、

消火器を備え付ける。

各室に設備を備え付けます。

のように書きます。

名詞で「備付け」とする公用文でも、動詞まで同じように省略するわけではありません。

「備付ける」を基本形にしない

たとえば、

設備の備付け

という名詞表記があっても、

設備を備付ける

と機械的に書くのではなく、

設備を備え付ける

とします。

公用文で送り仮名を省く対象は、原則として活用のない複合語です。

一般向けの公的文書では「備え付け」も使える

文化庁の「公用文作成の考え方」では、公用文で送り仮名を省く語についても、文書の性格によっては本則の表記を使えるとされています。

そのため、一般の人に向けた案内や広報では、

備え付け

と書くこともできます。

つまり、

官公庁の文章=必ず備付け

とは限りません。

表記を決めるときの注意点

「備付け」は公用文で正式に示された形

「備付け」は、文化庁の公用文基準で送り仮名を省く語として明記されています。

そのため、送り仮名を落とした誤記ではありません。

一般文まで「備付け」にする必要はない

公用文で「備付け」とするからといって、メールや一般向けの記事まで同じ表記にする必要はありません。

普通の文章なら、

備え付け

とした方が読みやすいでしょう。

同じ役割では表記をそろえる

同じ文章の中で理由なく、

備え付けの設備
備付けの家具

と混在させると、表記揺れに見えます。

一般文なら「備え付け」、公用文なら「備付け」など、同じ役割では表記をそろえます。

迷ったときの判断基準

書く場面表記の目安
普通の文章備え付け
メール本文備え付け
一般向けの記事備え付け
公用文備付け
一般向けの公的案内備え付けでも可
組織の指定表記指定に従う
動詞備え付ける

一般的な文章なら「備え付け」、公用文の表記基準に従うなら「備付け」と考えると分かりやすくなります。

特に重要なのは、名詞の「備付け」と動詞の「備え付ける」を分けて考えることです。

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