一般的な文章では「申し出」と書くと分かりやすく、公用文では名詞を「申出」とします。動詞は「申し出る」と書きます。
たとえば、一般的な文章なら、
本人から申し出がありました。
公用文なら、
本人から申出があった。
と書きます。
一方、動詞では、
本人が申し出る。
となります。
つまり、名詞か動詞か、公用文か一般向けの文章かで判断します。
「申し出」と「申出」の基本ルール
文化庁は、公用文の送り仮名について、活用のない複合語で読み間違えるおそれのないものは送り仮名を省くとしています。
その具体例として、
申出
が挙げられています。
「申し出」は一般的な文章で使いやすい
普通の文章では、
本人からの申し出
解約の申し出
希望者からの申し出
のように書くと分かりやすくなります。
たとえば、
利用者から申し出がありました。
解約の申し出を受け付けました。
希望者の申し出に応じます。
のような形です。
一般向けの記事やメールなら、「申し出」を使うと読みやすいでしょう。
「申出」は公用文で使われる表記
文化庁は、公用文について、
申し出があった
ではなく、
申出があった
と書くと明示しています。
これは、公用文では活用のない複合語の一部について、送り仮名を省く運用を採用しているためです。
「申出」は単なる略記ではなく、公用文上の表記です。
場面別ではどちらを書く?
一般的な文章・メールでは「申し出」
自分で普通の文章を書くなら、
申し出
とすると分かりやすくなります。
たとえば、
本人から変更の申し出がありました。
解約の申し出について確認します。
ご本人からの申し出が必要です。
のように書けます。
公用文では「申出」
公用文の表記基準に従う場合は、
申出
とします。
たとえば、
本人から申出があった。
申出の内容を確認する。
申出を受け付ける。
のような形です。
文化庁も「申出」を、送り仮名を省いて書く公用文の複合語の一つとして説明しています。
名詞と動詞ではどう使い分ける?
名詞では「申出」が公用文の形
公用文で名詞として使う場合は、
申出
とします。
たとえば、
申出があった。
申出の内容
申出を受ける
という形です。
動詞は「申し出る」
動詞として使う場合は、
本人が申し出る。
希望者は窓口で申し出てください。
と書きます。
文化庁も、活用のある語については送り仮名を省かず、
申し出る
とすることを明示しています。
したがって、
申出る
を公用文の基本形とはしません。
一般向けの公的文書では「申し出」も使える
公用文の基準では名詞を「申出」としますが、一般向けの解説・広報では事情が少し異なります。
読みやすさを優先して「申し出」とできる
文化庁は、広く一般の人に読んでもらう解説・広報では、本則の送り仮名を付けた表記の方が分かりやすい場合があるとしています。
そのため、公的機関の一般向けWebページなどで、
申し出
と書かれていても不自然ではありません。
「公的機関=必ず申出」ではない
官公庁の文章でも、
- 告示・通知などの公用文
- 一般向けの案内・広報
では表記の考え方が異なることがあります。
そのため、公的機関が発信している文章だからといって、必ず「申出」にしなければならないわけではありません。
表記を決めるときの注意点
「申出」は公用文で正式に示された形
「申出」は、送り仮名を書き忘れた形ではありません。
公用文では、送り仮名を省く複合語として正式に扱われています。
動詞まで「申出る」としない
名詞が、
申出
だからといって、動詞まで、
申出る
とするわけではありません。
動詞は、
申し出る
と書きます。
同じ役割では表記をそろえる
同じ文章の中で理由なく、
利用者からの申し出
本人からの申出
と混在させると、表記揺れに見えます。
一般文なら「申し出」、公用文なら「申出」など、同じ役割では表記をそろえます。
迷ったときの判断基準
| 書く場面 | 表記の目安 |
|---|---|
| 普通の文章 | 申し出 |
| メール本文 | 申し出 |
| 一般向けの記事 | 申し出 |
| 公用文の名詞 | 申出 |
| 一般向けの公的案内 | 申し出でも可 |
| 動詞 | 申し出る |
一般的な文章なら「申し出」、公用文で名詞として使うなら「申出」、動詞なら「申し出る」と考えると整理しやすくなります。
特にこの語は、名詞「申出」と動詞「申し出る」を分けることがポイントです。

