一般的な文章なら「手続き」と書くと分かりやすく、公用文では「手続」が使われます。
たとえば、普通の文章なら、
引っ越しの手続きを行います。
公用文や行政上の表記では、
行政手続
申請手続
のように書かれます。
ただし、公的機関の一般向け案内では、読みやすさを優先して「手続き」と書くこともあります。
「手続き」と「手続」の基本ルール
文化庁の「送り仮名の付け方」では、複合語について、読み間違えるおそれがない場合に送り仮名を省くことができます。
文化庁の国語審議会資料でも、
手続き → 手続
という形が、送り仮名を省くことのできる例として明示されています。
「手続き」は本則に沿った分かりやすい形
一般的な文章では、
申請の手続き
解約の手続き
登録の手続き
のように書くと分かりやすくなります。
たとえば、
必要な手続きを確認してください。
解約の手続きが完了しました。
申し込み手続きを進めます。
のような形です。
メールやWeb記事など、自分で表記を決められる文章なら「手続き」を使いやすいでしょう。
「手続」は送り仮名を省いた表記
「手続」は、
手続き → 手続
と送り仮名を省いた形です。
文化庁は、「送り仮名の付け方」の改定について、「手続き」を「手続」とする類の許容を認めたと説明しています。
そのため、「手続」は送り仮名の誤りではありません。
場面別ではどちらを書く?
一般的な文章・メールでは「手続き」
一般向けの文章では、
手続き
を選ぶと読みやすくなります。
たとえば、
住所変更の手続きをお願いします。
利用開始までの手続きを説明します。
手続きに必要な書類をご用意ください。
のように書けます。
公用文では「手続」
公用文では、
手続
という表記が広く使われます。
デジタル庁でも現在、
行政手続
手続のオンライン化
手続等
という表記が使われています。
公用文の表記方針に合わせる場合は、「手続」とするのが基本です。
公的機関では両方が使われる
公的なサイトを見ると、「手続」と「手続き」の両方が使われています。
制度名・行政文書では「手続」
デジタル庁の「行政手続のオンライン化」では、
行政手続
手続が完結する
オンライン化する手続
など、「手続」が使われています。
法務省関係でも、
登記手続
申請手続
遺言書保管手続
のような表記が見られます。
一般向けの画面・案内では「手続き」も使われる
一方、法務局の予約サービスでは、
手続き一覧
予約手続き
という表記も使われています。
出入国在留管理庁の操作マニュアルでも、
手続き一覧
手続きを検索する
という表記があります。
つまり、同じ行政分野でも、制度・文書上の表記では「手続」、利用者向けの画面や説明では「手続き」という使い分けが見られます。
一般向けの公用文では「手続き」でもよい
文化庁の「公用文作成の考え方」では、広く一般の読者を想定する文書では、送り仮名を省いた語について本則の表記を使うことができるとしています。
その例として、
解約の手続 → 解約の手続き
が示されています。
つまり、公的な文章だから必ず「手続」にしなければならないわけではありません。
読み手への分かりやすさを優先する案内なら、「手続き」と書くこともできます。
表記を決めるときの注意点
「手続」は誤字ではない
「手続」は、送り仮名を落とした誤記ではありません。
文化庁が認めている送り仮名の省略表記で、公用文でも広く使われています。
一般向けでは「手続き」が読みやすい
一般の読者に向けたメール、Web記事、案内文などでは、
手続き
と書く方が読みやすい場合があります。
文化庁自身も、一般向けの解説・広報では「手続き」とする例を示しています。
正式名称はその表記に従う
たとえば、
行政手続
不動産登記手続案内
のように名称が決まっている場合は、その表記をそのまま使います。
本文を「手続き」にしていても、正式名称まで書き換えないようにします。
迷ったときの判断基準
| 書く場面 | 表記の目安 |
|---|---|
| 普通の文章 | 手続き |
| メール本文 | 手続き |
| 一般向けWeb記事 | 手続き |
| 公用文 | 手続 |
| 行政手続などの制度名 | 手続 |
| 一般向けの公的案内 | 手続きでも可 |
| 正式名称・画面名 | 指定表記に従う |
一般的な文章なら「手続き」、公用文の表記方針に従うなら「手続」と考えると分かりやすくなります。
特にこの語は、「手続」が正式な省略表記として認められている一方、一般向けには「手続き」を使ってよいことがポイントです。

