()と「」はどう使い分ける?補足と引用の書き分け

句読点・記号の書き方

本文に補足・注記を加えるなら()、発言・引用・特定の語句を示すなら「」を使うのが基本です。

たとえば、

申請期間は4月1日(月)からです。

の(月)は、日付についての補足なので()を使います。

一方、

担当者は「明日から受け付けます。」と説明した。

の発言部分は引用なので「」を使います。

両方が必要なら、

申請書(以下「申請書」という。)

のように、()の中へ「」を入れることもできます。

()と「」は役割が違う

文化庁の「公用文作成の考え方」では、括弧は**()と「」を用いることを基本**としています。

ただし、同じ「括弧」でも使う目的は同じではありません。

()は補足・注記に使う

本文へ補足情報を加える場合は、丸括弧()を使います。

たとえば、

文化庁(東京都千代田区)

令和6年(2024年)

申請期間(予定)

のような形です。

括弧内を取り除いても本文の中心部分が成立するような、補足的な情報を入れるときに使いやすい括弧です。

「」は発言・引用・語句に使う

発言や引用、特定の言葉を示す場合は「」を使います。

たとえば、

担当者は「申請を受け付けます。」と説明した。

「受付」という言葉を使う。

文書中の「記」を中央に置く。

のように書きます。

「」の中には、引用した文だけでなく、取り上げたい単語や語句を入れることもできます。

()を使う主なケース

丸括弧は、本文を補足する情報を入れるときに使います。

日付・年号などを補足する

令和6年(2024年)

4月1日(月)

のように、同じ内容を別の表し方で補足したり、曜日を付け加えたりできます。

文化庁の資料でも、

(平成26(2014)年)

のような例が示されています。

略称や説明を補足する

個人情報保護委員会(以下「委員会」という。)

のように、本文中で使う略称を説明する場合にも()を使えます。

この例では、

  • 外側の()=補足説明
  • 内側の「」=本文中で使う語句

という役割分担になっています。

注意や付加情報を添える

申請書を提出してください(郵送可)。

のように、本文に付加的な情報を添える場合もあります。

ただし、重要な条件まで何でも括弧内へ入れると見落とされやすくなるため、本文として書いた方がよい場合もあります。

「」を使う主なケース

かぎ括弧は、別の人の言葉や、特定の語句を本文から区別して示すときに使います。

発言を示す

担当者は「受付は午後5時までです。」と話した。

のように、人の発言を示します。

かぎ括弧内で文が終わる場合の句点については、かぎ括弧の中に句点は入れる?「」と句点の基本ルールで詳しく確認できます。

文章を引用する

他の文章の一部を引用して、

資料には「申請は郵送でも受け付ける。」とあります。

のように書くことができます。

引用方法について提出先や媒体の指定がある場合は、そのルールを優先します。

特定の語句を取り上げる

「受付」と「受け付け」は表記が異なります。

のように、言葉そのものを取り上げる場合にも「」を使えます。

この場合は発言ではありませんが、本文中の通常の言葉と区別する役割があります。

()と「」を一緒に使う場合

補足の中に語句や引用が入る場合などは、()と「」を組み合わせます。

補足の中に名称・語句を入れる

たとえば、

この制度(以下「本制度」という。)を利用できます。

では、

  • ()=補足
  • 「本制度」=今後使用する語句

です。

括弧の種類を変えているのは、内側だからではなく、役割が違うためです。

引用の中に補足を入れる

必要に応じて、

「会議は4月1日(月)に開催します。」

のように、「」の中へ()を入れることもできます。

ここでは、

  • 「」=発言・引用
  • ()=日付の補足

という関係です。

同じ種類の括弧を重ねることもできる

括弧が入れ子になったからといって、必ず種類を変える必要はありません。

文化庁の「公用文作成の考え方」では、

(平成26(2014)年)

のように、()の中へさらに()を使うことも認めています。

「」についても、必要に応じて同じ種類を重ねて使えます。

入れ子全体の考え方は、括弧の中に括弧を書くときはどうする?入れ子の正しい書き方で整理しています。

()と「」で迷いやすいケース

役割が曖昧なときは、「補足なのか」「引用・語句なのか」を確認します。

用語の説明なら()と「」を使い分ける

たとえば、

申請者(以下「利用者」という。)

では、「利用者」は本文中で使う名称なので「」で囲み、その説明全体を()に入れます。

単純に、

申請者「利用者」

とするより、関係が分かりやすくなります。

強調だけのために使い分けない

単に目立たせる目的で、

(重要)

「重要」

と使い分けると、それぞれの役割が曖昧になる場合があります。

強調用の記号を使う場合も、文書内で用法をそろえることが大切です。

指定書式があればそちらを優先する

論文、レポート、公的書類などでは、括弧や引用の書き方が指定されている場合があります。

その場合は一般的な目安よりも、提出先や媒体の指定を優先します。

迷ったときの判断基準

書きたい内容基本的な括弧
本文への補足()
日付・年号の補足()
略称などの説明()
人の発言「」
文章の引用「」
単語・語句を示す「」
補足の中に語句を示す(「」)の組み合わせ
入れ子同じ括弧を重ねてもよい
指定スタイルがある指定を優先する

迷ったら、「その部分は本文への補足なのか、それとも言葉・発言・引用を示しているのか」を確認します。

補足なら()を、発言・引用・語句なら「」を使うと判断しやすくなります。

参考資料・参考サイト

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