ハイフンとマイナスは、見た目が似ていても役割の異なる記号です。
ハイフンは、
123-4567
のように、数字や語をつないだり区切ったりする用途で使われます。
一方、マイナスは、
−5
10 − 3
のように、負の数や減算を表す数学記号です。
そのため、正式な表記では、「つなぐ記号」なのか「数学上のマイナス」なのかで使い分けます。
ハイフンとマイナスは文字として別物
Unicodeでは、ハイフン系の記号と数学用のマイナス記号が別々に定義されています。
「-」はHYPHEN-MINUS
半角の
は、Unicodeで HYPHEN-MINUS(U+002D) と呼ばれる文字です。
歴史的な文字コードとの互換性から、ハイフンとしてもマイナスとしても使われてきました。
Unicodeでも、U+002Dはハイフンとマイナスの両方の意味を持ち得る、意味の曖昧な文字として説明されています。
「−」はMINUS SIGN
−
は、Unicodeで MINUS SIGN(U+2212) と定義された数学用の記号です。
Unicodeは、数学上の単項・二項のマイナスにはU+2212を優先するよう示しています。
つまり、
-5
と
−5
は見た目が近くても、文字としては同じではありません。
ハイフンは語や数字をつなぐ
ハイフンは、複数の要素をつなぐ用途で使います。
数字の区切りに使う
たとえば、
123-4567
のような番号表記です。
郵便番号・電話番号・管理番号などでは、それぞれの指定書式に従ってハイフン系の記号を使います。
英単語をつなぐ
英語では、
well-known
のように、語と語をつなぐためにハイフンが使われます。
この場合の「-」は減算を意味しているわけではありません。
前後の要素を結び付ける役割です。
マイナスは負の数や減算に使う
マイナス「−」は、数学的な意味を持つ記号です。
負の数を表す
たとえば、
−5℃
のように、0より小さい数を表します。
引き算を表す
10 − 3 = 7
のように、減算の演算子として使います。
Unicodeでは、U+2212「−」を数学用のマイナス記号として、U+002D「-」とは明確に区別しています。
「-」をマイナスとして使ってはいけない?
必ずしも「使ってはいけない」ということではありません。
コンピューターでは「-」が使われることが多い
プログラミング、表計算、検索、データ入力などでは、
-5
のように半角の「-」をマイナスとして入力することが一般的です。
これは「-」がHYPHEN-MINUSとして、ハイフンとマイナスの両方の役割を担ってきたためです。
Unicodeも、U+002Dが文脈によってマイナスとして解釈されることを認めています。
数学表記では「−」の方が明確
一方、数式や正式な数値表記で文字を選べる場合は、
−
を使えば「数学上のマイナス」であることが明確です。
Unicodeの数学関連資料でも、数学用のマイナスにはU+2212「−」が推奨されています。
全角の「-」はどう考える?
日本語入力では、
-
という全角幅の横線も使われます。
見た目がマイナスやハイフンに似ているため、混同しやすい記号です。
ただし、見た目が似ているからといって「-」「-」「−」をすべて同じ文字として扱うのは避けた方が安全です。
入力フォームやシステムでは、受け付ける文字が指定されている場合があります。
たとえば、
半角ハイフン「-」で入力してください
と指定されているなら、「-」や「−」へ置き換えず、指定された文字を使います。
入力場面によって記号を選ぶ
ハイフンとマイナスは、文章だけでなくシステム入力でも使われます。
郵便番号・電話番号・コード類
入力欄に形式指定がある場合は、その指定を最優先します。
たとえば、
123-4567
と指定されているなら、半角「-」を使います。
数式・技術文書
数学的な意味を正確に示したい場合は、
−
を選ぶと区別が明確です。
プログラムや表計算
ソフトウェアでは、多くの場合、
が演算子として使われます。
この場面では、見た目よりシステムが認識する文字が重要です。
ダッシュとも区別する
ハイフン・マイナスに加えて、
―
というダッシュもあります。
ダッシュは文章の流れを切ったり、間を示したりする記号です。
そのため、
− マイナス
- ハイフン/ハイフンマイナス
― ダッシュ
はそれぞれ役割が異なります。
ダッシュとの違いは、ダッシュとハイフンはどう使い分ける?記号の違いと書き方で詳しく整理しています。
ハイフンとマイナスの違いをまとめると
| 表記 | 主な役割 |
|---|---|
| – | HYPHEN-MINUS。ハイフンやコンピューター上のマイナスとして使われる |
| − | MINUS SIGN。数学上の負数・減算 |
| - | 全角幅で表示される横線。入力先の指定を確認する |
| ― | ダッシュ。文章の流れや間を示す |
| -5 | コンピューター等で一般的 |
| −5 | 数学上のマイナスとして明確 |
ハイフンとマイナスは、「見た目が似ているか」ではなく、何を表しているかで使い分けます。
数字や語をつなぐならハイフン系の記号、負の数や減算ならマイナス「−」が役割として明確です。
ただし、入力フォームやプログラムなどでは「-」をマイナスとして使うことも一般的なので、媒体・システムの指定がある場合はその文字を優先します。
参考資料・参考サイト
- Unicode Standard|Chapter 6 General Punctuation
- Unicode Standard|Chapter 22 Mathematical Symbols
- Unicode|FAQ – Punctuation and Symbols
- Unicode|Unicode Support for Mathematics

