かぎ括弧の中が一つの文として終わる場合、公用文では句点「。」を入れるのが基本です。ただし、解説・広報や文学作品などでは、閉じかぎ括弧の直前の句点を省く表記もあります。
たとえば、公用文の考え方に沿うなら、
「明日開催します。」
とします。
一方、媒体の表記方針によっては、
「明日開催します」
とすることもあります。
つまり、文だから必ず句点あり、会話だから必ず句点なし、と一律には決めません。媒体のルールまで含めて判断します。
公用文では文として終わるなら句点を入れる
文化庁の「公用文作成の考え方」では、括弧の中で文が終わる場合には句点を打つとされています。
一つの文をそのまま示す場合
たとえば、
「決める。」と発言した。
のように、引用した内容が一つの文として終わっている場合です。
この場合は、閉じかぎ括弧の前に句点を置きます。
語句だけなら句点を入れない
一方、
「決める」という動詞を使う。
のように、単語や語句として示している場合は句点を入れません。
文化庁も、
議事録に「決める」との発言があった。
のような例を示しています。
かぎ括弧の中に句点を入れるかどうか全体の考え方は、かぎ括弧の中に句点は入れる?「」と句点の基本ルールで確認できます。
句点を省くことがある場面
公用文の基本とは別に、媒体によっては句点を省くことがあります。
解説・広報では省く場合がある
文化庁の検討資料では、括弧内で文が終わる場合でも、解説・広報などでは括弧内の句点を省略する場合があるとされています。
そのため、
「明日開催します」
という書き方を、すべて誤りとする必要はありません。
文学作品では句点を省く例が多い
文化庁の国語関係の議事要旨でも、学校教育では句点を付ける一方、文学作品では句点を付けない例が多いことが議論されています。
小説の会話文などでは、
「今日は帰る」
のような形がよく使われます。
Web記事・出版物では編集方針を優先する
Webメディア、雑誌、出版社などでは、独自の表記ルールを設けていることがあります。
その場合は、
「文。」
で統一するのか、
「文」
で統一するのか、その媒体のルールに合わせます。
句点あり・なしをどう選ぶ?
迷った場合は、文章の用途と媒体を確認します。
公用文・公式文書なら句点ありが基本
公用文の考え方に沿うなら、
「申請を受け付けます。」
のように、文が終わる位置に句点を入れます。
小説・会話中心の文章なら媒体ルールを確認する
小説や読み物では、
「申請を受け付けます」
のように句点を省くスタイルもあります。
この場合は、その作品や媒体の表記を優先します。
語句引用なら最初から句点を入れない
「申請」という言葉
のような場合は、文末句点を省略しているのではありません。
そもそも一つの文ではないため、句点が不要です。
「文末句点を省いた」のか、「最初から語句なので句点が不要」なのかは分けて考えます。
同じ文章内では表記をそろえる
句点あり・なしのどちらを選ぶ場合でも、同じ役割のかぎ括弧では表記を統一した方が読みやすくなります。
会話文ごとに有無を変えない
たとえば、
「今日は帰ります。」
「明日は来ません」
のように、同じ種類の会話文で句点の有無が混ざると表記揺れに見えます。
どちらかにそろえます。
引用と語句引用は同じにしなくてよい
一方、
「今日は帰ります。」と話した。
「帰る」という言葉を使った。
のように、一つ目は文、二つ目は語句です。
この違いによる句点の有無は、表記揺れではありません。
「。」と閉じかぎ括弧の順番も確認する
句点を入れる方針にした場合は、置く位置も重要です。
公用文では、
「明日開催します。」
のように、
。 → 」
の順にします。
「明日開催します」。
とはしません。
詳しい順番は、「。」と閉じかぎ括弧「」」はどちらが先?正しい書き方で解説しています。
迷ったときの判断基準
| 場面 | 句点の目安 |
|---|---|
| 公用文で一つの文を引用 | 入れる |
| 発言を一文として引用 | 入れる |
| 単語・語句の引用 | 入れない |
| 解説・広報 | 省く場合もある |
| 小説・文学作品 | 媒体の表記に従う |
| Web・出版物 | 編集方針に従う |
| 同じ種類の会話文 | 表記を統一する |
迷ったら、「公用文の書式なのか、それとも媒体独自の表記なのか」を確認します。
公用文なら、
「文。」
が基本です。
一方、解説・広報や文学作品などでは、
「文」
と省く書き方もあります。

