ビジネス文書で「上記」はどう書く?指し示す範囲と表記

ビジネス文書の書式

「上記」は、その語より前にすでに書かれている内容を指すときに使います。ただし、何を指しているか分かりにくい場合は、「上記の日程」「上記3点」のように範囲を具体的にします。

たとえば、

日時 10月15日
場所 ○○会議室

上記の内容で開催します。

と書けば、「上記」は前に示した日時・場所を受けています。

一方、前に多くの情報が並んでいる場合に、

上記をご確認ください。

だけでは、どこまでを指すのか曖昧になることがあります。

「上記」は前に書いた内容を指す

「上記」は、文章中ですでに示した情報を後から受けるときに使います。

直前の項目をまとめて指す

たとえば、

開催日時 10月15日 14時
開催場所 ○○会議室

上記のとおり開催します。

のように書けます。

この場合は、直前に示した日時と場所をまとめて指しています。

前に示した条件を受ける

対象者は、令和8年4月1日時点で18歳以上の方です。
上記に該当する方は申請できます。

のような使い方もできます。

文化庁の公用文作成に関する検討資料でも、

上記に該当しない場合、手続は不要です

という用例が示されています。

つまり、「上記」は前に示した条件・項目などを後ろから参照する表現として使えます。

「上記」が何を指すか分かるようにする

「上記」は便利ですが、前に情報が多いほど参照範囲が分かりにくくなります。

指す内容が一つならそのままでもよい

たとえば、

提出期限は10月31日です。
上記までに申請してください。

のように、直前の対象が明らかなら意味を取りやすいでしょう。

ただし、「上記までに」のような書き方が不自然になる場合は、

10月31日までに申請してください。

と具体的に繰り返した方が分かりやすくなります。

複数あるなら対象を補う

前に、

日時
場所
持ち物
提出期限

などが並んでいる場合に、

上記をご確認ください。

とだけ書くと、全項目なのか一部なのか判断しにくいことがあります。

その場合は、

上記4項目をご確認ください。

上記の日時・場所をご確認ください。

のように、指す範囲を補います。

「上記」と書く位置は固定されていない

「上記」は、「記」のように中央へ配置する見出しではありません。

通常の文章の一部として書く

たとえば、

上記の内容をご確認ください。

上記に該当する場合は、申請してください。

のように、通常の文章として配置します。

「上記」だけを独立させて中央揃えにする、といった決まった書式はありません。

表や箇条書きの後にも使える

1.日時 10月15日
2.場所 ○○会議室
3.持ち物 筆記用具

上記3点をご確認ください。

のように、列挙した内容の後から指すこともできます。

「上記」と「下記」は配置方向が違う

「上記」と「下記」は、文章内で指す方向が反対です。

「上記」は前にある内容を指す

日時 10月15日
場所 ○○会議室

上記をご確認ください。

のように、すでに書かれた内容を指します。

「下記」は後ろの部分を指す

記書きでは、

会議を下記のとおり開催します。

         記

1.日時……

のように、「下記」で後ろに続く部分を指します。

文化庁の「公用文作成の考え方」では、本文と下記部分に分ける「記書き」について、本文中に「下記」等を用い、その間に「記」を置く形式が示されています。

「下記」と「記」の関係は、「下記」と書いたら「記」は必要?文書の配置ルールで詳しく整理しています。

「上記」より具体的に書いた方がよい場合

参照表現は短く書けますが、読み手が戻って確認しなければならない場合があります。

前の内容が離れている場合

数段落前の内容を、

上記のとおり

だけで受けると、読み手はどこを見ればよいか迷うことがあります。

その場合は、

前述の申請条件

先に示した3項目

など、対象を具体化します。

数字や期限は繰り返した方が明確なこともある

たとえば、

提出期限は10月31日です。
上記の日までに提出してください。

より、

10月31日までに提出してください。

と書いた方が、一読で理解できます。

文化庁の公用文作成に関する資料でも、読み手にとって必要な情報の範囲を正確に示し、主旨を明確にすることが重視されています。

メールで「上記」を使う場合

メールでも「上記」は使えますが、画面上では前の情報が離れて見えることがあります。

直前の内容なら使いやすい

開催日時:10月15日
開催場所:○○会議室

上記をご確認ください。

のように、指す情報がすぐ上にあれば分かりやすいでしょう。

長いメールでは具体的に書く

メール本文が長い場合は、

上記をご確認ください。

より、

上記の開催日時・場所をご確認ください。

のように、対象を明示すると読み返す負担を減らせます。

迷ったときの判断基準

場面書き方の目安
直前の一つの内容を指す上記
複数項目をまとめて指す上記3点、上記の項目
特定の項目だけを指す上記の日程、上記の条件
数段落前を指す内容を具体的に書く
読み手が戻る必要がある具体的な語句を繰り返す
後ろの内容を指す下記・次の・以下の
指定様式がある指定を優先する

迷ったら、「上記」が何を指すのか、読み手がすぐ特定できるかを確認します。

分かりにくければ、

上記3点
上記の日程
上記の条件

のように対象を補うか、具体的な内容そのものを書き直します。

参考資料・参考サイト

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