件名に「の件」は必要?文書タイトルの付け方

ビジネス文書の書式

件名に「の件」を付ける必要はありません。

たとえば、

契約更新の件

でも書けますが、

契約更新について

契約更新のお知らせ

契約更新のご案内

のような件名にもできます。

重要なのは「の件」を付けるかどうかではなく、何についての文書で、何を伝える文書なのかが件名だけで分かることです。

「の件」は付けても付けなくてもよい

「○○の件」は、ビジネス文書の件名として使える形です。

ただし、件名に必須の語ではありません。

「の件」を付ける例

たとえば、

契約更新の件

価格改定の件

会議日程変更の件

のように書けます。

短くまとめやすいため、社内文書などでも使われます。

「の件」を付けない例

同じ内容でも、

契約更新について

価格改定のお知らせ

会議日程変更について

と書けます。

つまり、

○○の件

という形だけが正しいわけではありません。

件名では文書の内容まで分かるようにする

文化庁の「公用文作成の考え方」では、標題には、主題と文書の性格を示すことが重要だとされています。

主題を具体的にする

たとえば、

会議の件

だけでは、どの会議なのか分かりません。

より具体的に、

令和8年度営業会議の件

とすれば、対象は分かりやすくなります。

さらに、

令和8年度営業会議開催のお知らせ

とすれば、何を伝える文書なのかまで分かります。

文書の性格まで示す

文化庁は、標題に、

  • 報告
  • 提案
  • 回答
  • 確認
  • 開催
  • 許可

などの言葉を入れ、文書の性格を示す方法を挙げています。

たとえば、

○○事業の件

より、

○○事業の進捗状況に関する報告

の方が、文書の目的まで伝わります。

「○○の件」だけでは曖昧になることがある

「の件」は便利ですが、それだけでは文書の目的が分かりにくい場合があります。

「会議の件」では情報が少ない

会議の件

では、

  • 開催案内なのか
  • 日程変更なのか
  • 中止なのか
  • 結果報告なのか

が分かりません。

その場合は、

営業会議開催のお知らせ

営業会議の日程変更について

のように具体化します。

「申請の件」も目的まで示す

○○申請の件

だけでなく、

○○申請手続のお知らせ

○○申請に対する回答

などとすれば、読み手が件名だけで内容を予測できます。

「について」と「の件」はどちらがいい?

どちらも件名に使えます。

ただし、文化庁は、特に解説・広報などでは、単に「○○について」とするより、より具体的な標題にする方がよいとしています。

「○○について」とする場合

契約更新について

のように書けます。

幅広い内容を扱う件名として使いやすい形です。

内容まで示すなら具体化する

契約更新のお知らせ

契約更新手続のご案内

契約更新に関する確認

などとすると、さらに内容が明確になります。

同じことは「の件」にも当てはまります。

契約更新の件

より、

契約更新手続のお知らせ

の方が具体的です。

件名は短ければよいわけではない

短い件名は見やすい一方、情報を削りすぎると意味が分からなくなります。

短すぎる例

変更の件

確認の件

会議について

これだけでは、何の変更・確認・会議なのか特定できません。

必要な言葉を足す

たとえば、

商品価格変更のお知らせ

契約内容確認のお願い

第3回営業会議開催のお知らせ

のようにします。

文化庁も、標題に入れる主題の言葉は、取り上げる事柄を特定できるようできるだけ具体的にすることを勧めています。

件名は長くしすぎない

具体的にすることは大切ですが、情報を詰め込みすぎる必要もありません。

文化庁の解説では、標題は読み手の負担にならないよう、1行に収める程度が適当とされています。

本文の内容を全部入れない

たとえば、

令和8年10月15日に本社会議室で開催する営業会議の日程変更についてのお知らせ

では長すぎます。

営業会議の日程変更のお知らせ

とし、具体的な日時は本文に書けば十分です。

文書の種類に合わせて末尾を変える

「の件」に統一するより、文書の目的に合った言葉を使うと分かりやすくなります。

案内なら

○○説明会開催のご案内

通知なら

価格改定のお知らせ

報告なら

○○事業実施結果の報告

回答なら

○○申請に対する回答

確認なら

契約内容の確認

文化庁の公用文資料でも、このように標題で文書の性格を示す考え方が推奨されています。

社内文書でも件名は具体的にする

法務省の「社内文書の基本」でも、何についての文書なのか一目で分かるようにタイトル(件名)を付けるとされています。

たとえば、

避難訓練のお知らせ

という件名が例として使われています。

これは、

避難訓練の件

よりも、文書の性格まで分かる件名です。

件名の配置は別に考える

「の件」を付けるかどうかと、件名を中央に置くかどうかは別の問題です。

一般的な文書では、件名を日付・宛名・発信者の下に独立して置く形があります。

配置については、件名は中央揃え?ビジネス文書のタイトル配置で詳しく整理しています。

迷ったときの判断基準

件名判断
契約更新の件使用できる
契約更新について使用できる
契約更新のお知らせ目的が分かりやすい
会議の件範囲が広く曖昧になりやすい
営業会議開催のお知らせ主題と文書の性格が明確
長すぎる件名必要な情報だけ残して短くする
組織のテンプレートがある指定を優先する

「の件」は必要かどうかではなく、付けてもよい表現の一つです。

迷ったら、

この件名だけを見て、何について何を伝える文書なのか分かるか

を確認します。

「○○の件」だけでは曖昧なら、

○○のお知らせ
○○の報告
○○に対する回答

など、文書の性格まで示すと分かりやすくなります。

参考資料・参考サイト

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