読点「、」は、語句や文のまとまりを分かりやすくし、意味を取り違えにくくする位置に入れます。すべての文に同じ位置で機械的に打つものではありません。
たとえば、
内容を確認し、担当者へ連絡してください。
のように、文の途中の区切りを示します。
また、
なお、詳細は後日お知らせします。
のように、文頭の接続詞の後へ置く形もあります。
文化庁の「公用文作成の考え方」では、読点には「、」を用いることを原則としています。一方、具体的にどこへ打つかは、文の構造や読みやすさを見て判断する必要があります。
読点を入れる代表的な位置
読点は、文の意味のまとまりや切れ目を読み手に示すために使います。
語句の切れ目が分かりにくいところ
複数の語句が続く場合は、まとまりが分かる位置へ読点を置きます。
内容を確認し、必要な修正を行います。
氏名、住所、電話番号を記入してください。
栃木県の「文書等左横書き実施要領」でも、読点は文章の中で語句の切れ目に用いるとされています。
文頭の接続詞の後
「ただし」「また」「なお」などを文頭に置く場合は、
ただし、申込後の変更はできません。
また、郵送でも受け付けます。
なお、詳細は後日お知らせします。
のように、その後へ読点を置く書き方が使われます。
自治体の公文書ルールでも、これらの接続詞の後には、差し支えない限り読点を用いるとされています。
読み違いが起きそうなところ
読点の位置によって、どこまでが一つのまとまりなのかが分かりやすくなることがあります。
たとえば、
担当者が確認した資料を、職員に配布します。
のように、長い修飾部分と後続部分の境目を示すことで読みやすくなる場合があります。
ただし、読点を入れれば必ず分かりやすくなるわけではありません。文そのものが長すぎる場合は、文を分けることも検討します。
読点は多ければよいわけではない
読点を細かく入れすぎると、かえって文の流れが途切れます。
たとえば、
申込者は、必要書類を、窓口に、提出してください。
のように、一語ごとに近い間隔で区切る必要はありません。
通常は、
申込者は、必要書類を窓口に提出してください。
など、意味のまとまりが分かる範囲にとどめます。
読点だけで長い文を整理しようとせず、必要なら句点「。」で文を分ける方が読みやすくなります。
読点を入れる位置に絶対的な一つの正解がない場合もある
同じ文でも、何を一つのまとまりとして読ませたいかによって読点の位置が変わることがあります。
そのため、
主語の後には必ず読点を打つ
接続詞なら必ず同じ位置に打つ
といった一つの規則だけでは判断できません。
公文書のルールでも、語句の切れ目や接続詞の後などを目安として示しつつ、「差し支えない限り」といった表現が使われています。
読点の目的は、記号を入れること自体ではなく、文の構造を読み手に伝えることと考えると判断しやすくなります。
迷いやすい語ごとの読点
特定の語の前後では、「どちら側に読点を置くのか」で迷いやすくなります。
「また」は文頭なら「また、」
文頭では、
また、詳細は後日お知らせします。
とするのが分かりやすい形です。
文中では「、また、」となる場合もあり、前の読点が常に必須というわけではありません。
詳しくは、「また」の前に読点「、」は必要?読みやすい位置の考え方で解説しています。
「なお」は「なお、」が基本
前の内容へ補足を加える文頭の「なお」は、
なお、受付は17時までです。
のように書くのが基本です。
詳しくは、「なお」の後に読点「、」は必要?文頭表現の書き方で整理しています。
「ただし」は「ただし、」が基本
条件や例外を付け加える場合は、
ただし、申込後の変更はできません。
のように書きます。
詳しくは、「ただし」の後に読点「、」は必要?但し書きの表記で解説しています。
「等」の直前には通常入れない
「等」は、
書籍、雑誌等
のように、直前の語へ続けて書くのが基本です。
書籍、雑誌、等
のように「等」の直前へ機械的に読点を置く必要はありません。
詳しくは、「等」の前に読点「、」は必要?文章での区切り方で整理しています。
横書きの読点は「、」が原則
文化庁の「公用文作成の考え方」では、句点には「。」、読点には「、」を用いることを原則としています。
横書きでは「,」を用いることもできますが、一つの文書内ではどちらかに統一します。
そのため、
本文は「、」なのに、一部だけ「,」
のような混在は避けます。
「、」と「,」の違いについては、「、」と「,」はどう使い分ける?で詳しく解説しています。
読点の位置をまとめると
| 場面 | 書き方の目安 |
|---|---|
| 語句の切れ目を示す | 必要な位置に「、」 |
| 文頭の「また」 | また、○○ |
| 文頭の「なお」 | なお、○○ |
| 文頭の「ただし」 | ただし、○○ |
| 「等」の直前 | 通常は入れない |
| 読点が多くなる | 文を分けることも検討 |
| 「、」「,」が混在する | 文書内で統一する |
読点「、」は、「この場所には必ず打つ」と暗記するより、どこで区切れば文の構造が伝わるかを考えて置くのが基本です。
迷ったときは、
語句のまとまりが分かるか
読み違いが起きないか
読点を入れすぎていないか
を確認すると判断しやすくなります。

