中黒「・」はいつ使う?並列・区切りの書き方

句読点・記号の書き方

中黒「・」は、並列する語、外来語や人名などの区切り、箇条書きの行頭などに使います。

たとえば、

赤・緑・青
ケース・バイ・ケース
マルコ・ポーロ

のような書き方です。

文化庁の「公用文作成の考え方」でも、中黒「・」は、並列する語、外来語や人名などの区切り、箇条書きの冒頭等に用いるとされています。

ただし、「区切りなら何でも中黒」というわけではありません。文として区切るなら読点「、」、対比や選択肢を簡潔に示すなら「/」が使われることもあります。

中黒「・」を使う主な場面

中黒には、いくつか代表的な使い方があります。

並列する語を区切る

同じ種類の語を並べる場合に使えます。

赤・緑・青

企画・設計・製造

東京・大阪・福岡

文化庁も、

光の三原色は、赤・緑・青である。

という例を示しています。

「AとBとC」のような並列関係を、短く見せることができます。

外来語を区切る

複数の語から成る外来語では、中黒を区切りとして使うことがあります。

ケース・バイ・ケース

のような形です。

文化庁の資料でも、この表記が中黒の使用例として挙げられています。

ただし、固有の商品名やサービス名などは正式表記が決まっていることがあります。その場合は、一般的な中黒のルールより正式名称を優先します。

人名を区切る

外国人名などで、名前の要素を区切るために中黒を使うことがあります。

マルコ・ポーロ

アブラハム・リンカーン

文化庁の資料でも、外国人名の区切りとして中黒を用いる例が示されています。

箇条書きの行頭にも使える

中黒は、語と語の間だけでなく、箇条書きの冒頭にも使えます。

たとえば、

・申込書
・本人確認書類
・返信用封筒

のような形です。

文化庁も、中黒を「箇条書の冒頭等」に用いるとしています。

この場合の「・」は語を区切るのではなく、各項目の始まりを示す記号です。

中黒と読点「、」はどう使い分ける?

中黒と読点は、どちらも文章の中で区切りに見えますが、役割が異なります。

語を並列するなら中黒を使える

赤・緑・青

のように、同じ立場の語を並べる場合は中黒を使えます。

文の構造を区切るなら読点を使う

たとえば、

資料を確認し、担当者へ連絡してください。

の「、」は、語の並列ではなく文の構造を分かりやすくするための読点です。

そのため、

資料を確認し・担当者へ連絡してください。

とは通常書きません。

中黒は主に語や項目の関係を示し、読点は文章の読みやすさや文の構造を示すと考えると区別しやすくなります。

中黒と読点の具体的な違いについては、「、」と「・」はどう使い分ける?で詳しく整理しています。

中黒とスラッシュ「/」は同じではない

中黒「・」とスラッシュ「/」は、どちらも複数の語の間に置かれることがあります。

ただし、同じ役割として機械的に置き換えることはできません。

並列を自然に示すなら中黒

たとえば、

企画・設計・製造

のように、同列の項目を並べる場合には中黒が使いやすくなります。

スラッシュは対比・選択などに使われることがある

たとえば、

可/不可

男/女

のように、対になるものや選択肢を簡潔に区切る用途で「/」が使われることがあります。

ただし、スラッシュには中黒ほど明確な全国共通の公用文ルールがあるわけではありません。

両者の使い分けは、「/」と「・」はどう使い分ける?区切り方と書き方を例で解説で詳しく確認できます。

中黒を使うときの注意点

中黒は便利ですが、使えば使うほど読みやすくなるわけではありません。

文全体を「・」でつながない

たとえば、

申請書を記入・担当者に提出・確認を受ける

のように文全体を中黒だけでつなぐと、関係が分かりにくくなることがあります。

文章として書くなら、

申請書を記入し、担当者に提出した後、確認を受けます。

のように、助詞や読点を使った方が明確です。

同じ文書では使い方をそろえる

文化庁は、符号を使う場合、文書内で用法を統一し、濫用を避けるよう示しています。

同じ役割なのに、

A・B
C/D
E,F

のように理由なく記号を変えるより、同じ関係には同じ記号を使う方が分かりやすくなります。

「・・・」は三点リーダーではない

中黒「・」を3個並べると、

・・・

となります。

一方、

…

は三点リーダーという別の記号です。

したがって、

・・・

を三点リーダーの代わりに使うのは、文字としては別表記です。

三点リーダーについては、三点リーダー「……」と「・・・」はどう違う?表記ルールで詳しく整理しています。

中黒の使い方をまとめると

場面中黒「・」の目安
同じ種類の語を並べる使える
外来語の区切り使える
外国人名などの区切り使える
箇条書きの行頭使える
文の途中を読みやすく区切る読点「、」を検討する
対比・選択を簡潔に示す「/」が使われる場合がある
三点リーダーを表す「・」ではなく「…」を使う
正式名称に独自表記がある正式表記を優先する

中黒「・」は、「何かを区切る記号」とだけ覚えるのではなく、並列する語や外来語・人名などを見やすく区切る記号として考えると使いやすくなります。

文章そのものの区切りには読点「、」、別の関係を示したい場合には「/」など、役割に応じて使い分けます。

参考資料・参考サイト

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